インプラント

失われた歯の代わりに人工の歯(人工歯根)を顎骨に埋入(まいにゅう)して歯の機能と審美性を回復する治療法です。
入れ歯やブリッジなどの歯科治療は、歯や歯肉に人工物をかぶせているため、使っているうちに外れたり、隣の歯を削ったりしなければなりませんでした。
しかし、インプラントは顎骨に植立するため、天然歯に遜色のない美しさと機能が回復できるのが最大の魅力です。

【インプラント治療の流れと治療期間】

精密検査と治療計画:インプラント治療には、歯が失われている歯の部位や、今現在歯がどんな状態なのか、骨格や骨の硬さ、大きさ、咬み合せはどうなっているのかを正確に把握しておくことが重要になります。
当クリニックでは、インプラントの適応か否か、適用する場合の治療法や費用、通院期間などのカウンセリングを行い、患者様の同意のもとに治療がスタートします。
骨の量や強度が足りない方は、骨を増やす(骨造成・骨増生)手術などの相談も行います。
口腔内検査のほか歯科用デジタル3次元CTなどのエックス線検査などで治療方針を決定します。

1次手術(インプラント埋入術):通常、インプラント治療における手術は2回に分けて行います。1次手術では歯肉を切開して骨内にインプラント(人工歯根)を埋入します。局所麻酔が使われますので痛みはほとんどありませんが、痛みが不安な方には、無痛で不安なく受けられる静脈内鎮静法を併用いたします。手術時間は、患者様によって異なりますが30分~3時間程度。入院などの必要なく、術後日常生活に戻れます。

待機期間( インプラントが骨に定着するための期間):1次手術後は、消毒や抜糸などのプロセスを経て、インプラントが骨としっかり結合して定着するまで、約3~4か月間経過観察します。この期間を待機期間と呼びます。

2次手術:骨内に埋入したインプラント体の頭を出し、「ヒーリングアバットメント(ジンジバルフォーマー)」と呼ばれる歯肉形態を整える装置を約2週間装着します。

人工歯(冠)の作製と装着:2次手術後に歯肉形態が確立された時点で歯型を取り、歯の形や色、歯並びを確認しながらインプラントの上にかぶせる冠を作製します。種類によって異なりますが、2次手術から約2~4週間後に最終の冠(上部構造物)をかぶせてインプラント治療は完了です。その後は定期的な健診でインプラントが長く機能するように努めます。

インプラント治療の期間
インプラント治療は、①1次手術:人工歯根(インプラント体)を顎骨中に埋め込む(30分~3時間)→②待機期間:骨と人工歯根が結合するのを待つ(3~4か月)→③2次手術:歯肉の形態を整える(約2週間)→④歯型をとって人工歯(冠)をかぶせる(約2週間、多数歯や歯肉の状態が不安定な方は約1か月)、という大きく4つのプロセスを踏みます。症例によって異なりますが、インプラントの治療期間はトータルで4~6か月ほどかかるのが一般的です。むし歯の治療に比べると「ずいぶん治療が長いなあ」と感じる方もいらっしゃると思いますが、インプラント治療は、顎骨に穴を開けて医療機器(器具)を埋め込む外科手術ですから、ある程度の治療期間は必要と考えておきましょう。むし歯や歯肉に炎症などがある方は、先に歯や歯肉の治療を行いますし、骨の幅が少ない場合は骨の造成(増生)治療を行った上でインプラント治療を行うことになります。入れる本数が多いほど時間もかかりますし、骨がやわらかい方は治癒に時間がかかるケースが多くなります。

治療後のメンテナンス
耐久性に優れ、長期間にわたって歯と同様に使えると言われるインプラントですが、インプラントの成否は、インプラントを入れた後のメンテナンスにかかっています。インプラントを1日でも長く維持するためには、日頃から正しい方法で歯磨きやプラークコントロールを行い、お口の中を健康に保つことが重要です。歯ブラシやデンタルフロスなどで、ケアすることはもちろんですが、クリーニングのプロである衛生士が自力では行き届かない部分までクリーニングいたします。また、定期的に検診を受けていただき、エックス線検査で骨の状態をチェックしたり、咬み合せやお口の環境がうまくいっているかどうかなど、専門の歯科医師がチェックいたします。メンテナンスのために受診する頻度は、3~4か月に1回のペースが理想ですが、少なくとも年2回は通うことをおすすめします。