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医療コラム

入れ歯を入れる順番には理由がある!入れ歯の手入れ方法などを解説

医療コラム

目次

入れ歯を入れる順番とその理由
 ◯総入れ歯の場合は上側から
 ◯部分入れ歯の場合は特に順番はない
入れ歯を作るまでの流れ
 ◯カウンセリング
 ◯口腔内の検査
 ◯既存トレーを用いた歯型取り
 ◯個人トレーを用いた歯型取り
 ◯噛み合わせの確認
 ◯入れ歯の試適と調節
 ◯入れ歯完成
 ◯メインテナンス
入れ歯の間違った手入れ方法
 ◯熱湯を使用する
 ◯硬いスポンジなどでごしごし擦る
 ◯歯磨き粉を使って磨く
 ◯漂白剤を使用する
 ◯入れ歯洗浄剤に長時間漬けて放置する
入れ歯の正しい手入れ方法
 ◯柔らかい歯ブラシや入れ歯用ブラシでこする
 ◯水やぬるま湯に漬ける
 ◯毎回食後に洗浄を行う
 ◯1日1回入れ歯洗浄剤を使用する
 ◯定期的に歯科医院を受診する

まとめ

導入

虫歯や歯周病などが原因で歯を抜くことになった場合、抜いた部分を補うために入れ歯を使用することがありますが、入れ歯には『入れる順番』があります。

また、自分の歯同様に入れ歯も日々の手入れが必要ですが、間違った手入れをすると細菌の繁殖や入れ歯の変形などを引き起こすかもしれません。

この記事では、入れ歯を入れる順番や作製までの流れ、正しい手入れ方法などを解説します。

入れ歯は失った自分の歯の代わりとなる大切なものです。
正しい手入れを行い、長く快適に使えるようにしましょう。

入れ歯を入れる順番とその理由

基本的に総入れ歯は人工歯と義歯床、部分入れ歯は人工歯と義歯床・隣の歯にひっかけるクラスプでそれぞれ構成されています。
義歯床は歯肉の部分を覆い、直接口内の粘膜に触れる部分です。

ここでは、総入れ歯と部分入れ歯それぞれの入れる順番について解説します。

ただ、口腔内の状態などによって、入れる順番は異なる場合があるため、その場合は歯科医師の指示に従いましょう。

総入れ歯の場合は上側から

総入れ歯の場合、まずは上側の歯から入れて、次に下側の歯を入れます。

上側の歯は前歯部分をつまんで口の中に入れますが、このとき回転させるように入れると入れやすいです。
口の中に入れ歯が入れば上顎の真ん中部分を指で押しましょう。

こうすることで、義歯床と上顎の間の空気が抜けて吸盤のように密着するため、外れにくくなります。
上側の歯が装着できれば、次は下側の歯です。

下側の歯は口に入れて左右の奥歯を軽く押して装着します。
人によっては、下側の歯を入れたあとに、噛んで装着する方もいますが、指で押すことでよりしっかりと装着できます。

どうしても入れ歯がうまく装着できない場合は、口の中が乾いているかもしれません。
その場合、少し口を水などですすいで濡らすことで装着しやすくなるでしょう。

部分入れ歯の場合は特に順番はない

部分入れ歯の場合は特に入れる順番はありません。

クラスプと呼ばれる金属を隣の歯にゆっくりと差し込むように押し込みます。
クラスプがしっかりと奥にはまるまで押し込むようにしましょう。

この時、クラスプがしっかりとはまっていなかった場合、部分入れ歯が浮いてしまい外れやすくなるだけではなく、入れ歯の変形などの原因になることもあります。

慣れるまでは、しっかりとはまっているか分かりにくいかもしれませんが、鏡や指で確認しながら装着するのがおすすめです。

入れ歯を作るまでの流れ

入れ歯は個人の口腔内に合わせて作られるため、カウンセリングや検査、歯型取りなどさまざまな工程が必要です。
ここでは、入れ歯を作るまでの流れについて解説します。

カウンセリング

まずは、口腔内のチェックやカウンセリングを行いながら、歯や歯ぐきに異常がないかをチェックします。

また、希望している入れ歯の形や種類(保険適用と自由診療)はどのようなものなのか、医師と希望のすり合わせを行います。

口腔内の検査

口腔内の検査を行い、虫歯や歯周病などの問題がないかを確認し、何か問題があれば入れ歯作りを一時中断し治療を優先する場合もあるでしょう。

口腔内の検査では、虫歯や歯周病の有無だけではなく、残っている歯の状態や場所なども確認します。そのうえで、希望していた入れ歯が可能なのか、より良い入れ歯の形などを提案されることもあるでしょう。

口腔内の状態と入れ歯の形などが決まれば、治療費用の見積もりの説明や今後の治療計画の相談を行い、実際に入れ歯作りが始まります。

既存トレーを用いた歯型取り

まずは既存トレーを用いて歯肉や残っている歯の大まかな型を取ります。

トレーとは、歯肉などの型を取る器具のことです。

個人トレーを用いた歯型取り

次に、既存トレーでとった歯肉や歯の型を元に個人トレーを作り、より精密な型取りを行います。

ここでの精密な型取りを元に入れ歯が作られます。

噛み合わせの確認

作る入れ歯の精度をより高いものにするため、物を噛むときの顎の動きや噛み合わせなどの高さも詳細に記録していきます。

噛み合わせの確認は、歯型取りだけでは再現できない部分であり、この工程でミスがあると完成した入れ歯を装着した際に違和感を生むことになるでしょう。

非常に繊細で重要な工程になるため、一つひとつ丁寧に情報収集を行い、入れ歯作りに取り入れられます。

入れ歯の試適と調節

採取した歯型と噛み合わせの情報をもとに入れ歯を作り、実際に装着し、最後の調整を行います。

着け心地や噛み合わせ、見た目の違和感の有無などを確認して問題があれば修正していきます。

入れ歯完成

入れ歯の修正が完了すれば、再度装着して違和感や噛み合わせなどを確認します。
ここで新しい問題が見つかれば再度修正します。

口にフィットしているか細かく修正などを行い、違和感がなくなればいよいよ入れ歯の完成です。

歯科医師などから、入れ歯の扱い方や注意点、日々の手入れ方法などの説明があるためしっかりと聞いておきましょう。

メインテナンス

入れ歯は完成してからといって終わりではなく、長く使い続けるためには定期的なメインテナンスが必要です。

メインテナンスでは、入れ歯の調整・顎の骨の痩せ具合・残っている歯の状態などを確認し、問題があれば治療を行います。
メインテナンスに通う頻度は個人差があり、歯科医師との相談にもなりますが、通常は3~6か月に1回程度が多いでしょう。

入れ歯の間違った手入れ方法

日々歯磨きをして自分の歯の手入れをするように、入れ歯にも手入れが必要です。
しかし、間違った手入れをしていると細菌が繁殖し、口臭や歯肉炎などの原因になります。

それだけではなく、入れ歯が汚れると食事の味が分かりにくくなったり、入れ歯の寿命が短くなって新しく作り替えるために費用がかかってしまったりします。
ここからは、入れ歯の間違った手入れ方法について解説します。

熱湯を使用する

細菌の繁殖などを警戒して、熱湯消毒を行う方がいますが、入れ歯にはやめましょう。

熱湯消毒は確かに科学的に殺菌効果が認められていますが、入れ歯の義歯床部分は樹脂でできている場合が多いです。
樹脂は熱に弱く、熱湯をかけることで変形する可能性があります。

実際に、歯科医院に『入れ歯が変形した』と持ち込む方の多くは熱湯を使用しています。
変形すると、元に戻すことは難しいため新しい入れ歯を作ることが多いです。

硬いスポンジなどでごしごし擦る

入れ歯に付着した汚れや黄ばみなどを取り除くために、硬いスポンジやブラシでごしごしと擦りたくなるかもしれませんが、こちらも避けるようにしましょう。

硬いスポンジやブラシを使用することで、入れ歯に細かい傷が付きます。
この傷に細菌が繁殖し、口臭や歯肉炎などの原因になるかもしれません。

汚れや黄ばみの除去には入れ歯専用の洗剤を使用してしてみましょう。
それでも汚れや黄ばみが落ちない場合は、歯科医院に相談するのもおすすめです。

歯磨き粉を使って磨く

自分の歯を磨いている歯磨き粉を使って入れ歯を磨く方がいますが、やめるようにしましょう。

特に研磨剤が含まれている歯磨き粉は、入れ歯を削ってしまうため噛み合わせが悪くなったり劣化が早くなったりする可能性があります。
噛み合わせが悪くなると再度入れ歯の調整が必要になり、最悪の場合は作り直しが必要になるため、費用面の負担が大きくなります。

入れ歯の手入れには歯磨き粉ではなく、専用の洗浄剤などを使用しましょう。

漂白剤を使用する

入れ歯の汚れや黄ばみを除去するために漂白剤を使用する方もいますが、これも間違った手入れ方法です。

漂白剤は非常に強力な化学物質であり、入れ歯に使用することで変色・表面の荒れ・変形などを引き起こす可能性があります。

また、漂白剤がきちんと洗い流せていない状態で入れ歯を装着することで、口腔内の荒れなどの健康被害も起きるかもしれません。

入れ歯洗浄剤に長時間漬けて放置する

入れ歯の手入れには入れ歯用の洗浄剤の使用がおすすめですが、長時間漬けて放置するのは避けましょう。

長時間漬ければその分、洗浄してくれると思うかもしれませんがそれは違います。
入れ歯を洗浄剤に長時間漬けて放置することで、液体内で細菌が繁殖しやすい環境になり、細菌数が増加するリスクが増加します。

洗浄剤の漬け置き時間は、製品によって異なるためパッケージなどに記載のある漬け置き時間を確認し、守るようにしましょう。
また、洗浄後の入れ歯はしっかりと流水ですすいで乾燥させます。

洗浄剤が残っていると口腔内の粘膜が炎症を起こしたり、アレルギー反応が出たりする可能性があります。

入れ歯の正しい手入れ方法

間違った入れ歯の手入れ方法が分かったところで、最後に入れ歯の正しい手入れ方法を解説します。

正しい入れ歯の手入れは、入れ歯を長持ちさせるだけではなく、入れ歯を使用することで起きる口臭などのトラブルリスクの軽減してくれます。

柔らかい歯ブラシや入れ歯用ブラシでこする

入れ歯をブラシなどでこすって洗う際には、柔らかい歯ブラシや入れ歯用に販売されているブラシを使用しましょう。

特に入れ歯用のブラシは入れ歯の手入れ専用に作られているため、使い勝手が良く効率的な洗浄が可能です。
入れ歯用ブラシが気になる方は、歯科医院などで相談してみましょう。

ただ、柔らかいブラシを使用しても、ごしごしと力強く磨いてしまうと傷つく原因になります。
ブラシで擦る際には力を入れないようにしましょう。

水やぬるま湯に漬ける

入れ歯を洗う時や使用しない時は水やぬるま湯に漬けるようにしましょう。

熱湯は入れ歯の樹脂部分を変形させる可能性がありますが、入れ歯にとって乾燥も材質を劣化させる原因になります。

特に義歯床部分は樹脂でできており、乾燥するとひび割れや変形する可能性があります。
使用しない時は、乾燥しないようにぬるま湯などを入れた容器に漬けておきましょう。

毎回食後に洗浄を行う

食事をすると食べかすが付着するため、毎回食後に洗浄を行いましょう。

食べかすが入れ歯に付着したままにすると口臭の原因になります。
食後は水やぬるま湯に漬けて柔らかいブラシなどを使い、しっかりと食べかすなどを除去しましょう。
このような日々の小まめな手入れが入れ歯の寿命を伸ばすポイントです。

1日1回入れ歯洗浄剤を使用する

毎食後の洗浄だけでは、すべての汚れを除去するのは難しいため、1日1回は入れ歯洗浄剤を使用しましょう。

入れ歯洗浄剤は、入れ歯に付着した汚れや細菌を除去し、清潔に保つためには欠かせません。
ただ、長時間漬け過ぎると材質が劣化する可能性があるため、パッケージに記載されている使用時間は必ず守りましょう。

洗浄剤を切らしたり、旅行などで忘れてしまったりした場合は代替品として食器用の中性洗剤の使用がおすすめです。
ひとまずその日は食器用洗剤などで洗い、翌日は洗浄剤を使用しましょう。

定期的に歯科医院を受診する

定期的に歯科医院を受診して、入れ歯の調整や正しい手入れができているかなど確認しましょう。

また、入れ歯の確認だけではなく、残っている歯の状態や歯肉などの口腔内の健康状態のチェックも大切です。
定期的な歯科医院の受診だけではなく、入れ歯を使用するうえでなんらかの違和感が生じた場合はすぐに歯科医院に相談しましょう。

まとめ

入れ歯を入れる順番は、総入れ歯の場合はまずは上側の歯から、部分入れ歯の場合は特に入れる順番はありません。

入れ歯を入れる際に、入れにくさがあれば口の中が乾いているかもしれません。
少し口を水などですすいで濡らすことで装着しやすくなるでしょう。
入れ歯を安全に長く使用するためには日々の手入れが大切です。

熱湯や硬いブラシなどを使用すると入れ歯を傷めたり変形させたりする可能性があるため、避けるようにしましょう。
入れ歯は毎回食後に洗浄を行い、1日1回は入れ歯洗浄剤を使用するのがおすすめです。
そして定期的に歯科医院を受診し、入れ歯や口腔内の状態を確認しましょう。

アップルロード・デンタルクリニックでは、局部床義歯(部分入れ歯)と総義歯(総入れ歯)を作ることが可能です。

いずれも保険診療と自由診療(自費診療)の両方の用意があるため、希望や予算などを加味してお好きな方を選んでいただけます。
入れ歯を作るだけではなく、一般歯科や口腔外科に関する治療も行っているため、入れ歯を作る際に虫歯や歯周病などの問題があってもすぐに対処可能です。

アップルロード・デンタルクリニックは、歯を長持ちさせ、苦にならない食生活をずっとしていただくことを第一に考え、地域に密着した歯科医療を提供しております。

お口のお悩みがあれば、ぜひ一度アップルロード・デンタルクリニックへご相談ください。

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